2014年に、腰補助用として販売が開始された『マッスルスーツ』。
ここ数年は新たなモデルの発表、さらにCM効果もあり社会への認知も進み、着実に売り上げを伸ばしています。
ところで、『マッスルスーツ』って聞いたことあるけど、「どんな仕組みで動くの?」「動力は電気を使うの?」などと疑問を持った人もいるのではないでしょうか。
そこでここでは、マッスルスーツが私たちの身体を補助する仕組み・原理について見ていこうと思います。
マッスルスーツの仕組み
McKibben型人工筋肉を採用
ゴムチューブを筒状のナイロンメッシュで包み、両端を留めた構造の「McKibben(マッキベン)型人工筋肉」を採用。
シンプルな構造で、軽くて柔らかいのが特徴です。
ゴムチューブへ圧縮空気を注入すると、膨張した状態に。
覆っているナイロンメッシュにより、収縮を伴う「強い引っ張る力」となって変換されます。
最大でも「全長の30%程度」の範囲で収縮するだけなので、安全に使うことができます。
マッスルスーツで使用している人工筋肉は、通常時では直径が1.5インチで重さは130g。
5気圧で、最大200kgfの「引張力」を発生します。
この人工筋肉を、モデルによって違いますが2~4本使用しています。
マッスルスーツの構造
背中部分のフレームは、腿部分のフレーム上部にある「回転軸」を元に回転。
人工筋肉の一方の端は背中フレームの上部に固定され、もう片方の端にはワイヤが取り付けられています。
さらにワイヤのもう一方の端には、腿フレームの回転軸周りに設置された「プーリー」(滑車状の部品)に固定されています。
腰を補助する原理について
マッスルスーツを装着した状態で、物を持ち上げると、
- 「人工筋肉」の収縮により、腿フレームに固定されたワイヤが引っ張られる
- 上図①のように、背中フレームが「回転軸」を中心に回転することで、上半身を起こす
- 2によって生じる「反力」(釣り合うための力)により、腿フレームが上図②の方向に回転
- 腿フレームに付いている腿パッドが、その回転を抑える
マッスルスーツは以上のメカニズムによって腰を支え、重い物を持った時の負担を軽減します。
まとめ
このように、マッスルスーツは空気圧によって作動する「人工筋肉」を装着した背中フレームと、腿フレームが回転軸によってつながれた構造となっています。
最新モデル『マッスルスーツ Every』では、最大25.5kgfの「補助力」で、物を持ち上げる・中腰姿勢を保持するといった動作をサポート。
身体にかかる負担を抑え、腰痛などのケガも未然に防ぐことができます。
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