様々な職種の中でも、農業と言えば重労働というイメージがあります。
たとえば苗の植え付けから収穫、採れた作物の仕分けや梱包。また重いコンテナや様々な農機具を移動するなど、長時間にわたり中腰や前傾姿勢を保ったり、重い物を持ち上げ、運んだりする作業が多いですね。
そんな身体に高負担な作業を続けることで、腕や肩、特に腰を痛めてしまう人がかなりの割合でいると思います。
そこでここでは、腰への負担を大きく減らし腰痛を予防する『マッスルスーツ』の、農作業における様々なメリットを紹介していきたいと思います。
そもそもマッスルスーツとは?
『マッスルスーツ』とは、2014年から株式会社イノフィスが販売しています。
腰補助を目的とした背負うタイプの人力サポート装置で、アシストスーツ・パワードスーツ・サポートスーツなどとも呼ばれるものの一種です。
アシストスーツ市場ではNo.1の販売台数を誇る製品で、2019年11月には価格も抑えられた最新版の『マッスルスーツ Every』が発売されました。
介護・農業の重作業をサポート。マッスルスーツEvery(エブリィ)
マッスルスーツの農業への導入事例
さつまいも農家の方が、実際にマッスルスーツを使用している動画です。
腰への負担を大幅に軽減し、腰痛を予防する
マッスルスーツは空気圧で動く『人工筋肉』を背中や腰に取り付けることにより、何十kgもあるような重い物、もしくは人を持ち上げる時の身体の動きをサポートします。
驚くほど軽い力でそれらのものを持ち上げる事ができ、腰へかかる負担を大幅に減らします。
すでに腰痛を抱えてる人はもちろん、まだ腰を痛めてない人が使う事で農作業時における腰痛へのリスクを減らし、予防する事ができます。
電気を使用せず、屋外でも使える
マッスルスーツは空気圧によって動く装置で、電動モーターやバッテリーなどの電力は一切使用しません。
そのため、たとえば電気機器の水濡れやバッテリー切れなどの使用時間の心配なども全くありません。
雨降りなど天候を気にする事もなく、屋外で気軽に使えます。
農作業がラクになり、作業効率もアップ
マッスルスーツを使用する事で重い物をラクに持ち上げ、運ぶことができます。
その分作業にかかる時間も短縮され、作業効率も上がります。
作業によってはより少ない人員で行う事ができ、長期的な視点でみれば人員削減・コスト削減にもつながります。
シニア・女性など体力の少ない方に特に有効
様々な産業の中でも農業は、基本的に40代から50代の中高年の方、もしくはそれ以上のシニア層が携わる割合が高い職業です。
そういった方や女性など体力が少ない人にとって、収穫物の入ったコンテナを運ぶなど何かと重い物を扱う農作業は重労働。無理をして身体を痛めてしまう危険も高いです。
そういう方々にはマッスルスーツは特に有効。重い物を身体への負担を少なくラクに持ち運びでき、体力の消耗を減らします。
長期雇用の促進・労災リスクも減少
以上のように、マッスルスーツを使用する事で体力的にきつい仕事が多い農作業を、身体への負担を減らして効率よくスムーズに行う事ができます。
作業に携わる人が体力的により無理なく日々仕事ができ、長期にわたって作業を続けやすくなります。
農業法人においては、作業に従事する社員やパートさんへの負担軽減につながります。
仕事がきつく体力が続かない、などの理由で短期で辞めてしまう事なく、長期間勤めてもらう事で作業人員を確保することができます。さらに、新たな求人や採用、新人さんの育成などにかかるコストも削減できます。
また、体力的な負担を減らして作業する事で、ケガや病気など労働災害へのリスクも低く抑えられます。
まとめ
以上、農業においてマッスルスーツを使用する5つのメリットを、動画も交えながら紹介してきました。
ただでさえ労働人口が減り、体力的につらい仕事の代名詞ともいえる農業。新たに就農を希望する人も多くはなく、中国やベトナム・フィリピンなど、海外からの技能実習生に頼ってるのが現状ですね。
マッスルスーツを日々の作業に取り入れる事で、体力的にきつい作業もラクにこなせて気持ちにも余裕ができ、そこで働く人たちの職場環境の改善にもつながるでしょう。
農業を楽しく、より魅力的な仕事として続けていけるのではないかと思います。